腸管出血性大腸菌(0-157等)感染症を予防しましょう
世界で集団感染などが報告されており、死亡者や重症患者もでております。国内でも食中毒事例で多くの方が感染したとの報告も聞かれました。一人ひとり、注意し予防に心がけましょう。
腸管出血性大腸菌とは?
大腸菌はもともと誰もがもっている菌ですが、一部に人間の身体を攻撃する病原性大腸菌があり、腸管出血性大腸菌はその一つです。
代表格にO-157やO-26などがあります。汚染された水・食品を飲食したり、人の手を介して感染します。
どんな症状?
腸管出血性大腸菌に感染すると、全く症状が無い場合から重篤な合併症を起こし、死に至る場合まで様々ですが、多くの場合は次のとおりです。
- 感染後、平均して2~5日の潜伏期を経て発症します。
- 症状は、下痢(頻回な水様便または、血便)、激しい腹痛、発熱、嘔吐、吐き気などがあります。
- 感染した患者の6~7%では、下痢、腹痛の初期症状の後、数日から2週間後(多くは5~7日後)に溶血性尿毒症症候群(HUS)、脳症など重症の合併症を発症すると言われています。激しい腹痛と血便がある場合には、特に注意が必要です。
予防のポイント
予防のポイントは食品の衛生的取扱いです。そのため、予防のポイントを確実に実行し、感染を予防しましょう。
- 生鮮食品は新鮮なものを購入しましょう。(消費期限を確認しましょう)
- 生ものはわずかな時間でも、冷蔵庫に入れましょう。
- 冷蔵庫・冷凍庫を過信せず、早めに使い切るようにしましよう。
- 手をしっかり洗いましょう。(帰宅後、調理前後、食事前、ペットに触れた後、トイレ、おむつ交換、鼻をかんだ後の手洗いも大切です)
- 食品も良く洗いましょう。
- 食材ごとに調理用具(まな板、包丁、ふきん、菜箸など)を良く洗いましょう。生の肉や魚に使ったものは、洗ったあと熱湯をかけてから使うことが大切です。また、焼肉等は、生肉で使用する箸と焼きあがった肉で使用する箸は、区別して使いましょう。
- 加熱して調理する食品は十分に加熱する。(中心部の温度が75℃で1分間以上加熱すること)電子レンジの際は、調理時間に気をつけ、熱の伝わりにくいものは、時々かき混ぜることも必要です。
- 使用後の調理器具は、熱湯か漂白剤などで消毒し、乾燥させてから保管しましょう。(たわしやスポンジも忘れずに!)
- 下痢をしている人は、専用のタオルを使いましょう。